【08.02.06】審査会に提出する意見書をまとめる
公文書部分開示決定に対する意見書
異議申立ての趣旨及び理由
以下の理由により、平成20年1月17日付けでなされた公文書部分開示決定を取り消し、桑名市と部落解放同盟との交渉時における会議録の全面開示を求めます。
1. 私が開示を求めた公文書は「会議録」の全面開示であり、「概要書」ではありません。このたび開示された文書は申し出たものとはまったく異なる別物です。
私は、本年1月7日に桑名市に対して桑名市情報公開条例に基づき開示を請求した公文書は、昨年11月に行なわれました、桑名市と部落解放同盟との交渉時の会議録であり、その概要を求めたのではありません。部分開示された「概要報告書」は、会議録とは異なるものであり、当日の話し合いのメモ書きでしかないと推測します。
本来部分開示というなら、全体の会議録から情報公開条例第6条にあるように個人情報の「非開示情報」の部分を除いたものということではないのですか。請求しました「会議録」とは、会議におけることば使いやあるいは双方のことばのやり取りなどから、その場の雰囲気や会議の進行状況を理解する上で重要なものです。「概要書」では、本質的に価値が異なり、請求意図から根本的に異なるものであります。
その意味から、今回の部分開示決定された文書は、私が請求したものでないこと、また概要書が「すべてを網羅しており省略ではない」という理由で請求者の趣旨に足りるとは、開示者の勝手な判断です。
2. 会議録の公開が他団体との信頼を損ねるという主張は、団体の意をおもねる詭弁であり、さまざまな会議において、内容を他に公表しないことによって守られる利益とはいったい何であるのか、そのことが理解できません。
私は、そもそも昨年11月に行なわれた団体交渉は、1つの団体と桑名市の代表がそれぞれの立場を明確にして話し合いがなされたものとして理解しております。
よって双方の相談、いわゆる「密談会議」ではないことは明らかだと思います。もし、そのようなことであれば、市長以下三役はもちろん部長級職員全員が出席するような会議はありえないからです。今回の交渉が市民感覚としていかに常識をはずれて一部の団体に「配慮し、遠慮した」対応であったかが想像されます。おそらく団体側からすると「このような非常識な話し合い」を市民に公開することに賛成するとは思えずその意味から「信頼を損ねる」とは、団体の「機嫌を損ねる」ことに他ならないということではないのでしょうか。公共団体の運営において最高幹部が首をそろえて出席する会議が秘密裏に行なわれ、しかも仔細について公表すらされないことにより、守られ、秘匿されるべき利益は何なのか、強いては公共の利益とはいったい何なのか疑問が深まります。
3. 長時間にわたる会議録の作成の事務負担について
会議録は過去毎年作成されていると聞いており、あえて今回私が行なった請求のために作成しなければならないということでなく、会議が行なわれたのであれば当然会議録なるものがあるべきで、会議録を取らなかった会議であれば会議のあり方として別枠で問題にしなければならないことになります。出席者名簿からしても重要性の高い会議であることには相違なく、会議録は当初から予定されていたことではないのでしょうか。もちろん根本のところは、時間の長短で決められることもないことです。昨年の交渉の際、事前に他の同僚議員が傍聴を申し出たにもかかわらず市は認めなかったと聞き及んでいます。ましてや、会議録の公表拒否理由に過重負担というなら、事務遂行にあったって怠慢だといわざるを得ません。広く市民に公開することが道理ある筋であると考えます。
以上により先の部分開示決定を取り消し、会議録の全面開示を求めるものです。