【10.02.21】桑名市は「民営化路線」をさらに進める
行政改革を進める『行革大綱』
��176 2010年２月21日
『本市では、集中改革プラン(平成17年度から平成21年度までの5年間)に基づき、事務事業評価の導入、民間委託の推進など様々な行政改革に取組んできましたが、昨今の厳しい財政状況や社会変化に対応し、市民サービスの維持向上を目指した新たな行政運営体制を整備する必要があります。そこで、行政改革の考え方を示す「第3次桑名市行政改革大綱(案)」及びその具体的な取り組みとなる「第1期実施計画(案)」を作成しましたので、皆様のご意見をいただきたく以下のとおりパブリックコメントを募集いたします。』（桑名市ホームページより抜粋）
桑名市は「行政改革」をさらに進めるにあたり、2月10日に全員協議会において報告がありました。市はHPでパブリックコメントの募集を始めました。
行政サービスは市民要求にもとづいて実現していくものであり、「公共の福祉に徹すること」が基本です。しかしながら、旧政権の悪政の中、民間委託の推進などが進められてきました。国の指導のもと桑名市はその施策に基づいて行政改革が進められています。
全国初が多い桑名市
ＰＦＩ導入で図書館含む複合施設建設
市民病院は地方独立行政法人化
桑名市は、全国に先駆けてＰＦＩ方式で図書館を含む複合施設がつくられました。市民病院も地方独立行政法人化を行い、市から切り離しました。スポーツ施設など、公共施設の運営は指定管理者制度の導入で施設運営が行われています。学校・保育所給食業務やごみ収集業務も民間委託が進められています。
桑名市は民間主導で進めていくことが、行政サービスが行き届くと言います。民間に委託することで行政サービスが本当に充実できるのでしょうか。利益を生み出すことができなければバッサリと撤退もあります。全国では採算が合わないからと年度途中でも撤退をし、結局、市の「直営」になったとい事例がいくつもあると聞き及んでいます。
委託事業者が利益を生み出すもとは人件費
経費節減のターゲットは人件費です。人件費を抑えることは、非正規労働者を増やすことです。まさに官製ワーキングプアです。
先日、委託先の事業者が市の施設で働いている方にどれだけの賃金が支払われているかと聞き取りをしましたが、「委託先のことだからわからない」ということでした。委託事業費として支払っていることで詳細は不明ということです。市当局の事業者への信頼度が高いことには驚きです。委託でおこなう経費との比較や実施の検証を行い、直営で行う経費と比較検証が必要ではないのでしょうか。
今建設中の火葬場も委託が前提です。私は委員会で市の直営で行うべきだと主張しました。
日本共産党は、行政が責任を持って行政サービスに徹することを求めています。民営化路線に進めることには問題点を指摘しています。
三重県が行う福祉事業は民間委託ありき 長島地域に設置する情短施設も民間委託前提でスタート
「市議会の質問に対して県から回答する」として15日に全員協議会が行なわれました。桑名市立の分校として行うと今頃になって明らかにしました。本来、『県民しあわせプラン』第二次戦略計画 にある『情緒障害児短期治療施設』を開設するなら最初に県の施設として設置するとし、開設にあたり関係機関と事前に条件整備を整えたうえで計画を進行すべきだと考えますが、「療育棟」はすでに昨年12月完成しており、調整がいまだに確立できないのでは、県の体制はいったいどうなっているのかと怒りの声が上がるのは当然です。
すでに「石田正子ニュース174号」で取り上げていますが、行政の責任で行うべき事業をその前提に民間参入で行うということが混乱のもとであり、社会福祉事業は民間で行うことが当たり前になっていると開き直る三重県は、この事業を民間丸投げ、桑名市に押し付けるものであり、これでは『市民しわ寄せプラン』です。
この施設を必要とする子どもたちがきちんとケアが受けられるようにするには、まずもって県の責任を明確に提示することを望みます。