【10.05.15】桑名市で最初の5歳児クラスの教え子に再会

『ほしグループ』が『ほしぐみ』になった!

 保育所の現場を離れて10年以上経ちますが、保育所でとり組んできたことは今でも忘れられません。桑名市で5歳児保育を初めて位置づけました。当時4歳児との混合クラスでスターしましたがこの子たちに必要な保育を提供したいと5歳児保育を提案しました。クラスを分けることができ、小さい部屋でしたが『ほしぐみ』と名前を入り口に張ると「先生!ほしグループがほしぐみになったね!!」と、子どもたちのうれしい表情とその声の響きが重なります。5歳児の子どもたちと経験したことは貴重な宝物です。その時の教え子に先日会うことがあり、25年目にして保育所の話になり、「なんでもさせてもらったこと、発表会でりぼん体操したこと、さるカニ合戦の劇をやったこと、かきの種がなぜかこんなに大きかったこと(ラグビーボールの感じ)」などよく覚えていてくれて本当にうれしく思いました。
 当時は発達の研究を進めているところで5歳児保育の指針にしていた本の中にあることが目の前での保育実践にありありとでてくることが確認できて感動したことは深く今でもよく覚えています。あの時の子ども達に本当に感謝です。大きく成長した子たちがどのように成長していったかはなかなか検証できないものですが、あることで再開し、当時の話ができ、苦労しながらも自分の志を貫こうと挑戦している姿がまぶしく感じられました。人の人生の始まりに大きくかかわることの責任は重大です。それだけに25年の時間の経過の後に出会いその時の思いを聞くチャンスがあり、「好きなことをいっぱいやらせてもらったと思っている」の言葉にどんなにか救われました。

 ♪「うたごえもり」♪は生きていた!

 保育所にいたころ、子どもたちと散歩をよくしました。桑陽保育所の近くは竹やぶや木々がまだ残っているところです。しかしいま、開発がかかっているようで、その光景が保たれなくなるのかと心配です。
 この場所付近をいまだに「うたごえもり」と言って散歩コースの名前に使われていると知って驚きです。「うたごえもり」とは、5歳児の子らと春先に散歩に出ていると小鳥のさえずりがよく聞こえて子どもたちもそのさえずりをこことよく受け止めていました。口先で「ちゅつちゅつ」と真似ると、さえずりが大きく返ってくるのです。そのやり取りを楽しんでいるとある子が、「せんせい、ここはうたごえもりやな」と言ったのです。それからその場所に出かけるときは、「うたごえもりにいこう」となりました。「どこいきたい??」「うん、うたごえもりや!」と自分たち共通語になりました。今も散歩コースに残っていることを聞き、保育の中に根づいていたことを知り本当にうれしい限りです。現場を離れて保育が遠のく思いですが、このところ続いて当時のことが思い出されて、当時には半信半疑だったことが今はやってよかったという保育実戦の確信ができたことは大きな喜びです。

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