市政の動き−議会報告
【12.01.11】地方独立法人桑名市民病院と山本総合病院の再編統合予算について」
再編統合予算の報告内容
本日、市議会全員協議会が開かれ「地方独立法人桑名市民病院と山本総合病院の再編統合予算について」報告が行なわれました。
この予算については1月24日(予定)に臨時議会を開いて審議することになります。その主な内容は次の通りです。(全員協議会資料より)
1、 事業の譲渡(再編統合)までの予定(案)
①1月臨時議会を開催 1月24日 (予定)
②事業譲渡契約書の締結
③平成24年第1回市議会定例会
④譲渡日(再編統合)平成24年4月1日
2、臨時議会の提案内容
(1) 再編統合(譲渡)に要する費用(平成23年度分)
① 事業内容及び金額 合計 23億5048万9千円
山本総合病院の譲渡資産買い取り費 23億4295万5千円
(土地、建物、医療機器、棚卸資産、営業権相当、建物(B棟・C棟)、職員用立体駐車場差入保証金の権利、消費税相当額)
新病院の基本構想、基本計画野策定事業費 753万4千円
② 財源内訳及び金額 合計23億5048万9千円
・地域医療再生基金 5億6273万2千円
・地方債 9億5160万円
合併特例債 2億3790万円
病院事業債 7億1370万円
・一般財源 8億3615万6千円
③ 地域医療再生基金
三重県からの地域医療再生基金について桑名市一般会計及び桑名市地方独立行政法人桑名市民病院施設整備等貸付事業特別会計で受け入れる
④ 桑名市一般会計及び桑名市地方独立行政法人桑名市民病院施設整備等貸付事業特別会計から地方独立行政法人への資金の流れ
・桑名市一般会計から合併特例債を地方独立法人会計へ出資する
・桑名市地方独立行政法人桑名市民病院施設整備等貸付事業特別会計から病院事業債、一般財源を地方独立法人会計へ貸し付ける
(2) 地方独立行政法人桑名市民病院定款の変更
① 地方独立行政法人の名称
地方独立行政法人桑名市総合医療センターに変更する
② 病院の名称
変更前 変更後
桑名市民病院 桑名西医療センター
桑名市民病院分院 桑名南医療センター
山本総合病院 桑名東医療センター
③ 役員の定数:理事5人以内を9人以内に変更
(3) 地方独立行政法人桑名市民病院の中期目標の変更
① 山本総合病との再編統合に伴う事項
・医療機能を含む組織の集約化、業務運営の融合
・三重大学と緊密な連携
市費投入でいいのか 「出資「」貸付」返済計画不明
今まで桑名市民病院は企業会計として特別会計の位置付けで市議会で予算審議が行なわれていましたが、地方独立行政法人化して予算審議はできなくなりました。しかしながら、桑名市地方独立行政法人桑名市民病院施設整備等貸付事業特別会計をつくり、費用を確保するために貸付事業を行なうことになりました。今回も再編統合を行ない新病院建設に伴って、財源確保するために特別会計を活用するものです。切り離して自由に裁量が図れると言っていましたが結局は財源確保には市に依存です。(1)④にあるように資金ついて「出資」「貸付」について返還するか否かが不明で臨時議会では明確化されるようです。未定・不明点も多くありますが、どんどん進められています。市民の意見はどのように取り入れるのでしょうか。
小児科医療は桑名市で対応できなくなり、平日夜間の救急も休止です。市民の方からの苦情は来ていないとのことですが、地域医療は危機的です。
1月5日に小児医療対策会議がもたれましたが、新病院に期待する意見もありました。桑名市民病院と山本総合病院の再編で解決できるものではないと思います。国の医療政策のお粗末さが地域医療をここまで危機に追い込んでいることに憤りを感じます。医療の充実に市民も加わっての大きな論議が必要ではないのでしょうか。(石田正子ニュース221号より)